夢の中の高速言語

夢の中の高速言語について考えてみた。

あたしたち全ての思考が、感覚が、
すべて微細な電気信号によって形成される。
そして、それは私たちの物理的な器官を通って伝達されていく。

夢は、あんまりにもクイック。

日常生活であったら絶対理解できないような、
大きな矛盾あることを喋ったり理解したりしている。
言われたことを言われた瞬間に理解している。

なぜならば言おうとしている人もまた私だから。
何を意味しているのか全く分からなくて聞き返すこともなく、
「ああそうか」とすんなり納得して次の行動に移れる。

頭の中の国は倍速の国。
脳の中で理解されることなく、ただ駆け抜けていく。
記憶はたまっていくけれど、多分思考は寝ているんだろう。

だからかくもクイック。
脳の神経細胞に伝達をする場合、電気信号の移動距離だってバカにならない。
コンマ数秒でも時間はロスするものだから。
そのロスタイムもthinking timeもなくして進む会話は光速。

わずか５分の夢で、
そう、まる１日が詰まっている。

まるで胡蝶の夢。

（18th Feb. 2006)