先進国としてのノブレス・オブリージュ

後進国の急速な工業化と公害について、
掲示板で話をしていた。

その中で、gurexさんからこんな発言があった。
「英も米も日も辿った道、いよいよ中もなんですわ。。。」

そうだねえ。
確かにみんなが通ってきた道ではあるよね。
何もないところに工業を発展させようとすると、
インフラの整っていない内はどうしても公害が発生してしまう。

でも、理香が思うのは、どうして同じ轍を踏ませるのか、ってこと！

確かにこういう工業化の道は、英米日も辿った道かもしれない。
「工業化の光と陰」の陰の部分なのだろう。
けれど、陰をなくそうとどうして努力しないのか。

私たちが通ってきた道。
それは、言い換えれば私たちは「経験」を持っているということ。

急速な工業化と公害問題をさんざ経験してきてるんだったら、
それを踏まえた上で、よりよいやり方って絶対あるんじゃないの？

おかしいよね！
「自分が苦労したんだから同じ苦労をしろ」っていうのは、あり得ないでしょう。

獅子は子供を千尋の谷に突き落とすともいうけれど、
まあ、人間だったら「愛情から」とか「その人の為」ということもあるわけだし、
そういうのもアリかなと思うんだけれど。
でも、対国の話でしょ？
そんな非人道的なことどうしてしちゃうんだろう？

もしもあたしたちの国が、まだ公害に苦しんでいるのだったら分かるの。
「自分たちも解決ついていません」って。
でも、その公害を抜け出してきたワケじゃん？
抜け出せたってことはノウハウがあるってことじゃん？
そのノウハウによって一定の成果をあげてきたってことじゃん？

じゃあどうしてそれをわけてあげないんだろう？

後から来る人たちに自分の知識を分け与えることっていうのは
先人としての義務だと思うんだよね。
先進国としてのノブレス・オブリージュだよ。

それが出来ずに、先進国を気取るのは笑止千万。
どうもただの成金にみえてしょうがない。

（07th Feb. 2006)