紅い羽根

十月になったからだろうか。
最近あちらこちらで紅い羽根募金の運動をしている人をみかける。

基本的に街頭献金は好きでない。
だって、どんな団体がやっているのかも分からないし、
なんかうさんくさい感じがする。

もう誰が言っていたのか忘れたけれど、
「献金お願いしていた人がお昼休みに献金箱からお金をとって
コンビニにお昼を買いにいってたのを見た」
なんて話を聞いてから尚更募金する気がなくなってしまった。
そもそも使用用途も不透明だしね。

もしも献金が自己満足だというのならば、構わない。
「自分はこれだけのことを施したのだから、天に宝を積んだのだ。」
と思える人ならば、問題もない。
つまり、寄付した後は人の良心に任せるから、
募金をお願いしていた人たちがそれを何に使おうが、
自分は良心に恥じることがないし、
不正に使われたんだとしたら不正に使った人たちが悪いわけであって、
彼らが地獄に堕ちたり、良心の呵責を感じればいい話だ。
そこまで割り切れるのならばね。

ただ、不思議なことに、日本人はきちっとしていないことにうるさい。
「誰でも困っている人が使えばいいよ」とか、
「献金の相手は誰でもいい。ホントに貧しい人でも、献金箱を持ってお願いしている人でも」
というインド的な心境にはなかなか到達しないんだよねえ。
「○○地震のため」といったら、「○○地震の被害者の方」以外に使われるのは我慢できない。

ま、そりゃそうだわな。
だって、ぶっちゃけ、それじゃ「詐欺」だもんね。

かくいうあたしも、
やっぱり、自分が募金したからには最後までクリアにして欲しい人。

だから、身許がはっきりと分かるような募金は好き。
例えば、飛行機の中でやっている、小銭を寄付してくださいという類とか、
ユニセフだとかね。
自分自身、自分にお金が入るようなオークションは一度もやったことがないくせに、
一銭も入ってこないチャリティーオークションには喜んで参加させて貰うしね。

ただ、街頭は怖いからやらない。

この紅い羽根募金以外は。

しかも羽根は付けたくない。
それぐらいだったら、子供とか、欲しい人にあげて欲しいし、
もっと有意義なことに使って欲しい。

にわとりさんもかわいそうだ。
理香の一生でもらう羽根の数を計算してみると、
もしかしたら、一羽は無理かも知れないけれど、
半羽とか、４分の１羽ぐらいは助かるかもしれない。
（っていっても食用ブロイラーの羽根とかだったら意味ないかぁ☆）

「あたしは募金してますよ〜」と触れ回りたいのか、
ある特定職業の方なんかはよくスーツの胸につけていらっしゃったりするけれど、
ああいうのはこれ見よがしでいやだなぁ。

政治家の方とか多いよねえ。そういう人。
まあ、ああいう人たちは「クリーンなイメージ」を作るために、
職業上仕方なくつけているのかもしれないけれど、
或いはそういう目的の為に党から付けるよう指示されているのかもしれないけれどね。

善行って人にみせびらかすもんじゃないでしょ？

（01st Oct.06)