心の目

熱なのか、それとも風邪でたんにぼっとしているのか。
それでも、ご飯は食べなきゃならないよね。

というわけで、とりあえずスーパーへいってみる。

・・・。

ところがやっぱり全く食欲がわかない。

おなかはすいている（ような気もする）。
なのに、タベモノを見ても、まるで蝋細工のように見える。

既に調理済みのお総菜を見ても、
なんだか食べられるもののような気がしない。

不思議。

けれど、そのうちになんとなく気がついてきた。
・・・あれ？ってね。

なんだか、心の目で見てるみたいだ。

そう、きっとあたしは、病気でなんかの機能が壊れてしまった。
だから、物事の正常な姿が見えてしまうんじゃないかって。

オーラ。
そう。
ものは、全て、オーラを発してるんだよ！

食品も、カラダによさげなもの。
まじめなものは、なんかあんまり嫌悪感を感じないで済む。
手にとってもよい気がする。

けれど、合成着色料とか保存料が入っているものとか、
派手派手しいパッケージに入ったような工業製品とか、
お砂糖や油やお塩を大量にふんだんに使っているものとか、
なんだか、そっから変な気を発しているのが見えて、
手に取る気すらしなくなってくる。

そっか。

オーラを見ながら買い物すればいいんだ。
変な気を発しているものは買わない。
そしたら、あたしは、丈夫になれる！

・・・。

頭が混乱してきた。
もしかしたら、疲れているのかも知れない。
というか、単に熱があるだけなのかもしれない。

なんなんだ、この世界は。

けど、なんか見えた気がした。
もしかしたら、この世界の方が正しいのかもしれない。

（22th Nov.06)