えらい人よりも

「えらい人よりも優しい人の方がえらい。
なぜならば優しい人はその場の空気も変えてしまうから。」

そんな文に不意に出逢ってびっくりしてしまった。

ソネットさんのソフトというと「ポストペット」が有名なんだけれど、
理香はポストペット仲間もあまりいなかったので、
あまり活用することも出来ず、
なんとなくポストペットパークからも足が遠のいて、
今はリブリーアイランドに加入しております。

リブリーは電子ペットなのですが、放置すると死んでしまいます。
なので、めんどくさがりや不規則な人にはむいていません。
ただ、ホテルに預けることができるので、
理香が長期あけるときには、ペットシッターを頼むか、
でなかったらホテルに預けるという方法でしのいでいます。

おさんぽをさせないとストレスが溜まって家出をしてしまいます。
なので、あちこちに放浪の旅にでることになります。
そして、人の島に行くと、そこに住む人のリブリーをチェックしています。
あまりにも満腹度が下がっていたら、飢え死にしてしまうので、
餌をあげたりしています。
（たまに死んでいるリブリーを見るといやぁな気持ちになります）

自分が帰宅してチェックしてみると、
勝手に満腹になっている事があります。
きっと、誰かが、餌をかわりにあげてくれたのでしょう。
こうやって持ちつ持たれつで生きているのです。

人のリブリーのインフォメーションを見ると、
いろんなパラメーターが表示されます。
このリブリーのレベルはどのぐらいなのか。
生まれてから何日経っているんだろうか。
生まれて間もないのにレベルが高いと、
「結構頻繁にリブリーをやっているんだなあ」と思います。

その中に、一言コメントが書ける場所があるのです。
コメントを読んでいると、その飼い主さんの考えてることがなんとなく分かって
親近感を覚えてしまいます。

ゲームとか好きなバンドキャラを書いて同好の士を募るモノ。
自己紹介をする人。
「ペットシッターやってます」「帽子屋やってます」など、
リブリーアイランドで通用する職業をやっている人たち。
「チーム」のメンバーを募集している人たち。
「３歳の息子がこのリブリーを育てています。意地悪しないでね」
などという人もたまにいる。
というか平均年齢が低いのが特徴で、中学生・高校生が多いのね。
餌によって大きさやカラーが変わってしまうので、
あげて欲しい餌を指名している人もいます。

そして、突然こういうコメントに出逢ったりするのです。

「えらい人よりも優しい人の方がえらい。
なぜならば優しい人はその場の空気も変えてしまうから。」

さっきも書いたとおり、飼い主さんの平均年齢は低いと思われます。
いくつの人がこんなことを書いたんだろう。
小学生ぐらいだったとしたら、かなり哲学的な子供だよね。

実際は「偉い人」もその場の空気を変えるのは同じだし、
（まあベクトルは大分違うだろうけれど）
そもそも「偉い」って何をもって偉いの？とか、
実はツッコミどころ満載のコメントではあるんだけれど。
ま、多分、権力者みたいなモノをいいたかったんだろうと思われるけれどね。

何を経験してこんなコメントを書いたんだろう。
（しかもリブリーの一言コメントなんぞに）

もしかして、誰かにいじめられたのかな。
寮母さんとか、先生？とか、偉いお姉ちゃんとかお兄ちゃんとか、
それを誰かの優しさで救ってもらったんかな？

多分、一生ふれあうこともない人なんだけれどね。
ふと足をとめたくなる瞬間。

（30th Mar. 2006)