小さなお節介

もういいよ。

正直言って、あたしはあなたのメールを見て、がっかりしたんだよね。

うん。
怒ったんでも、呆れたんでもないよ。
むかついたわけでもないし、ふざけろ！と思ったわけでもない。
単に、ものすごくあなたに対して失望をしてしまったの。

というか、あたし、今まであなたに対して何かしましたか？
そう言いたくなるような気もするし、
私の性格とか気持ちとか一切分かってくれないんだな
そう思って、悲しくもなった。

というか、一体全体このメールの内容はどうしたんだろう。
全く普段のあなたらしくないじゃないか。

でも、その後に考えたんだよね。

今あなたはプライベートでいろいろあって落ち込んでいるんだよね。
精神状態がよろしくないんだろう。

勿論、もう大人なんだから、
そんなエクスキューズが通じるわけないじゃん？
あたしたちは確かに友達かもしれないけれど、
親しき仲にも礼儀ありともいうし、
自堕落ななあなあなあなたの言いぐさに巻き込んで欲しくはない。
あなたのプライベートと、この事は一切関係のないことでしょ？

こっちだって今回の一件には、上の人たちを含めて沢山の人たちにお願いしたり、
大きな枠組みで動いている事だからさ。
こっちだって、今更ひくにひけないわけじゃん？
っていうか、あなたもそれを知ってるはずだよね？
どうしてそれなのに困らせるような事をいうのかな。
というか最初から内容もしっかり分かっていて受けてくれたことだよね？
そんな精神状態の一喜一憂でこっちを振り回されてもねえ。

と、思いつつも。

ふっと、考えた。
「今、彼女はあたしに甘えているんだろう」って。

逆を言うと、甘えられる人がそれだけいなくて
せっぱ詰まっている状態なんだろう。
・・・かわいそうに。

ぶっちゃけいうと、あたしが男だったら、
彼女の事をもっと違う目で見ることが出来たかも知れない。
「かわいい女だ」ぐらいのゆとりのある気持ちで、
彼女のいささかエキセントリックな言葉も受け止められたかも知れない。
変な意味じゃないけれど、この胸に抱いたりとか、頭をなでなでしてあげたりとか、
女に対しては女からは言えない優しい言葉をかけて自信を回復させたりとか、
なんらかの方法がとれたかもしれない。
けど。
私が女だから、先に戸惑いが来てしまったんだろうな。

小学生が同じレベルでいがみ合うみたいに、
同じステージでモノを見てしまうから、ショックを受けてしまう。
逆に、一歩自分が高みから見てみたら、
もうちょっと、違う対応が出来たんだろうに。

それに、思った。

彼女は、バカじゃない。
そして、彼女の性格から言って、多分、今、自分の言葉に後悔しているだろう。
自分の友達に、信じられないようなお馬鹿なメール送っちゃって、
一番「あいたた」と思っているのは彼女かもしれない。
というか、間違いなく彼女だろう。

だったら、彼女を救ってあげなきゃ。
気にするなって伝えなきゃ。
「どうしたの？」って聞いてあげなきゃ。

（27th Mar. 2006)