恨み節

恨みなんかはさっさと忘れてしまった方がいい。
いつまでもひきずっているのは自分自身にとって不幸なことだから。

恨みや怒りはパワーになるかも知れないけれど、
そう、例えば、ジェットエンジンにも匹敵するモノだと思うけれど、
それが目標達成などのいい方向性に働いてくれるならまだしも、
いつのまにか手足を縛る枷になってしまっているのだったら、
とてもかわいそうだと思う。

恨みによって得たパワーを、
どう昇華させて自然界に返してあげることができるんだろう。
それはその人の技量だと思う。

本当に優れた導師ならば、
きっと、死者の報われない恨みまでも浄化して、
まっさらな心で天に昇れるようにしてあげることも出来るのかも知れない。

あたしたちにそんなことはできないけれど、
けれど、自分の心の中ぐらいは、
自分で綺麗にお掃除して整えておきたいと思っている。

恨み。
それは世俗の塵。
そして、人間のなかの悪魔。
恥ずべきことだと私は思っている。

怒り。
それは未熟な人間の持つ感情。
奥深くにある神さまの見えざる手を、
周りの人たちの様々な事情を
知らなければならないあれこれを、
シャットアウトしてしまう罪。

恨みも怒りも、周りを不幸にしても幸せにはしない。
かくもおろかなる所行かな。

（20th Mar. 2006)