愚痴

「愚痴」って、なんかの麻薬みたいなものなんだろうか？

まあ、人にはいろんな趣味趣向があるから、なんともわからないのだけれど。
例えば、ＳＭは知的ななんちゃらかんちゃらだとか言われても、
そうなのかもしれないし、でも全く興味がないので分からない。
或いは、「麻薬」によって、神が見えるのかも知れないけれど、
そして、ある国ではそういうことが合法で、神事に使われているのかも知れないけれど、
あたしはやったことがないから、ぶっちゃけ想像も付かない。

タバコをなかなかやめられないという人がいるけれど、
どうやら「愚痴」もそうみたいだ。
きっと、習慣性がある快楽の一つなんだろう。
私には分からないけれど、そうとしか考えられないのだから。

あたしなんかにしてみたら、
「愚痴」なんて非生産的なことこの上ないじゃん？
だって、愚痴っていいことなんて一個もない。

愚痴る事で、何か良いことがあるんだろうか？
本人の気持ちが軽くなるとかよく言うけれど、
ホントに気持ち軽くなってるの？
単に人に語ることによって、何度も思い出して追体験をしてしまい、
逆に「悔しい思い」を引きずっているだけのような気がするのだけれど。

それとも同情の言葉が欲しいのだろうか？
だとすると、こういっちゃなんだが、随分うざったい話だな。
自分的には、人の同情なんて、くれるっていっても欲しくないよ。
自分がみじめになるだけだからね。

逆にきついこと言って欲しいのだろうか。
さっきのＳＭの話じゃないんだけれど、
人の趣味趣向っていうのにはいろんな方向性があるからね。
逆に「何いってるの」って言われることによって、
何か快感を得ているのかもしれない・・・。
（それもちょっと微妙なんですけれど・・・。）

というか、そうとでも解釈しないとあたしの頭では理解出来ない。

そりゃあ、人間だもの。
生きていれば当然嫌なこととか悔しい事なんて山のようにあるよ。
で、その時に、自分で落ち込んでる分には問題ないんだよね。
冷たいいい方をすれば、「勝手にどうぞ」ってカンジ。
ただ、こういうのって、まだ周りに迷惑かけない分、マシじゃない？
（だから思わず「大丈夫？」って声もこっちからかけたくなるんだけれどね）

でも、愚痴って、周囲の人々を巻き込んで雰囲気をダメにするじゃん？
こりゃあ嫌だね。
なんていうの？
歩きタバコをしている人、みたいなカンジ？
自分だけ綺麗な空気を吸いながら、周囲に汚い煙を吐き散らしている人。
周りから嫌な目で見られても一向に気にしない。
というか、気付いていないのか？
・・・ってか、気付けよ。

愚痴を聞かされて気分がいい人なんて一人もいないよね。

「相談」ぐらいならいいんだけれど。
だって、「相談」ならば、未来があるじゃん。
本人も変えていく気があるから相談してくるんだろうし。
どうしていいのかの道しるべが欲しいんだろうな、と素直に思えるし。
こっちだってアドバイスのしようもあるしね。

けど「愚痴」は違う。
それは、変えられない過去の事の恨み辛み。
そんなの聞きたい人なんてこの世の中にいると思う？
どんな有名タレントだろうが、彼氏だろうが、えらい上司だろうが、聞きたかないや。
利害関係があるならばしょうがない我慢するかも知れないけれど、
本音は、「そんなもん聞かされたらたまったもんじゃないよ」だね。

ぶっちゃけ、どこの誰が何を体験しようが、どーでもいいし。

というか、自分自身の過去の事だって、
今現在苦しんでいないならどーでもいいし。

人間なんて変わるイキモノじゃん？
５年前にあたしを傷つけた人が、
今何かの経験を経て、超いい人になっているかもしれないじゃん？
或いは超〜後悔しているかもしれないし。
今は違っても、更に５年後にはそうなってるかもしれないし。

まして、自分でもない他人が、今現在じゃなくて過去のどっかで、
更に理香のあずかり知らぬ誰かに何を言われてどう傷ついたかなんて、
ぶっちゃけ、「だからどうした」なんだよね。
非常に申し訳ないけれど。

そんなの、私に言われても困る。
っていうか、言うなら本人に言ってくれ。
その方がずっと建設的だと思うんだけれどね。

こんだけ拒否ってるんだけれど、伝わらないものなのかな。

或いはわざと嫌がらせをして気を引きたいという、
小学生的な心理状態なのだろうか？
そういうのって、相当うざがられそうなんだけれど、
本人的にはそれで大丈夫なんだろうか？

あたしだったら、耐えられない。
自分が何かの邪魔になるなんて絶対いや。

人に愚痴る事で、一気に周りの雰囲気を嫌な雰囲気に変える事が出来る。
それは、無垢な世界にウイルスをまき散らしているようなもの。
私は私の世界を守りたいのだけれど、
一体どうしたら伝わってくれるのだろうか。
どうしたら、自分のやっている事を分かってくれるんだろうか。

一番簡単な方法はシャットアウトなんだけれど、
あたしはそういうのは嫌い。
閉じられた世界っていうのは腐っていく世界だから。
どんなモノに対しても、常にオープンでいたい。
ありとある芥を飲み込んで浄化する海のように、
みんなでいい方向性に向かっていきたいんだよ。

まあ、でも、何事もトライしていくことによって良くはなっている、
と考えるべきなんだろうな。
そうだね。
昔と比べたら、・・・うん！格段の向上だよ。
あたしはきっと自分の世界の構築に成功していると思うな。

（16th Mar. 2006)