聞き上手

やっぱり、人は誰かに自分の話を聞いて欲しいものなんだろうな。

興味のある話にはくいつくけれど、
基本的には人は誰がどうしようがしったこっちゃないし。
芸能人だとか、自分の親戚だとか身内だとかだったら多少は興味あるけれど、
そうでないんだったらよっぽど面白いエピソードじゃないと聞く気もしない。

・・・と。そんな人が大半なんじゃないのでしょうか。

理香もブログ初めてそろそろ半年越えたぐらいなのかな。
お陰様で、定期的に１日数百人の方達が来てくれているみたいだけれど。
けれど、そもそもあたしたちがブログでやっているような記事だって、
一応、レースクイーンだのアイドルだのみたいな職業をやっているからこそ
みんなが見てくれてコメントくれるってもんで、
そうでないんだったら果たしてどれほどの人がくいついてくれるんだろうか。
そういえば、一時期ブログブームで、猫も杓子もブログに走ったけれど、
結局、閑古鳥が鳴いているようなブログはたくさん存在しているよね。

そういう意味では、
理香はとっても恵まれていると思う。
たまたま今の職業が、人がついてきてくれるというような職業で、
ホントにラッキーだったと思う。

けれど、人は、どんな職業であったとしても、
みんな、多かれ少なかれ注目されたいと思っているはず。
注目って言っても、別に大々的にされたいというわけじゃなくて、
でも例えば、無視されたら悲しいし、
人に何か話しても反応がなければ寂しい。

自分はそんなたいした人生をおくってきたのか、と聞かれると、
まあ、そうだねえ、
普通レベルよりは多少紆余曲折もあったりしたのだけれど、
じゃあ、すんごい事かと言われると、
別に皇室ややくざのおうちに生まれたわけでもない。
確かに部類でくくると相当エリートだったかもしれないけれど、
そうはいっても、仲間は沢山いるわけだから飛び抜けてってワケでもない。
まあ、そこからＲＱの世界に入ったのは確かに非常に変わってるけれど、
だからってどうしたって感じだし。

そうだなあ、大学のあと、外交官にでもなってからＲＱだったら、
それはかなり面白くなったかもしれなかったけれどな〜。
今考えたらちょっと勿体ないことをしたものだ。

けれど、例えばどっかでどうころんで、
今の職業についていなくて
（というか、今の職業がどっかで転んだとしか考えられないのだけれど☆）
ふつーの外資系あたりのＯＬになっていたかもしれないワケだし、
或いは、塾のアルバイトが高じて代ゼミあたりの講師になっていたかもしれないし、
もしくは、国家公務員として官僚になっていたかも知れないし。

普通の人生を歩んでいたとしたら、
今のあたしのアイデンティティーはどうなっていたんだろう。
「もっとあたしを見て！」っていう
切ないほどの気持ちは、一体どう昇華していくのだろう。

それとも慣れちゃうものなのだろうか。

慣れるとしたら寂しいだろうな。
あたしの気持ちは、ふわふわ宙に浮いたまま、
ずっと漂っていかなければならないんだろうか。

そういえば、派手に見えるあたしたちなんかよりも、
地味な職業の子達の方が全然遊んでいるし全然乱れているって言うじゃない？
でも、気持ちは分かるような気がするの。

だって、あたしたちは、みんなに注目して貰っているんだもの。

そういう意味ではフラストレーションが溜まらないのかも知れない。
人間の欲求には様々なものがあるにしても、
その一面においては、あたしたちは救われているんじゃないのかしら。

自分の人生、誰かに知って欲しい。
自分の存在の証として、誰かに証言に立って欲しい。
あたしが死んじゃったあと、誰かが覚えていて欲しい。
語っても面白くもないあたしの人生なんだけれど。
でも、誰かに聞いて欲しい。

きっと、そんな願いはみんなもっているハズ。

だから、聞き上手な人がいたら、
甘えてしまいたくなるのかも知れないね。
あたしのこと、もっと知ってって。
あたしのこと、もっと好きになって、って。

（13th Mar. 2006)