お子ちゃま
先日、久し振りに友人と会っていた。
彼女はもうＲＱを引退して結婚して子供までいるんだけれどね。
そして、その子供がカワイイの。
まだ幼稚園で、男の子なんだけれど。
そして、なんだか全然意味がわかんないだけれど、
めちゃくちゃ理香の事を慕ってくれているの。
「先日もね・・・」と彼女が話し始める。
「グラビアアイドルの○○ちゃんとランチ食べたんだけれど、
『ランチに行くよ』って言ったら、勝手にどうも『理香ちゃんと』だと思っていたみたいで、
彼女に会った途端に『なーんだ理香ちゃんじゃないんだ』って言い出して。
んで、ずっと『理香ちゃんじゃない』とか言ってるから、
あたし、ホントに彼女に申し訳なくて困っちゃって・・・。」
と、なぜかそんなぐらいのイキオイで気に入って貰っているみたいなんです。
え？
どうやって手なづけたんだって？！
あはは〜。実は、欲しがっていたムシキング・カードで釣って・・・
なんてワケないでしょ☆！
知らないよ〜。あたしの方こそ理由を知りたいわよーっ。
んで、彼女に聞いてみた。
「ねー、どーしてあたしなのさ？」
すると、彼女も答えた。
「ん。わかんない。・・明るいトコ？」
こりゃまあ、随分曖昧な答えデスこと。
しかし、これがまたすごい事になっていてですね。
理香がどうしても自由が丘に向かわなければならない時がありました。
そこで、「ごめんね。もう行かなきゃ」と言った途端、
「やだ」とだだをこね始めて。
手を握って離してくれない・・・！！
「・・・う。な、なんか嬉しいカモ。
でも、・・・困った！」
というわけで、一緒に東横線の改札まで行くことになりました。
ところが、渋谷の雑踏の中、ずっとぶつぶつと、
「理香ちゃんと一緒にいる！」と、言っているのです。
その内、どんどん、「ぶつぶつ」がでっかくなり、
どう考えても物理的にあの小さなからだから出るのは無理だろ〜
という位の大声ではっきりと言い始めたのです。
もー、周囲の注目集めまくり。
はい。そうです。わたしが理香ちゃんです。
・・・そんなカンジです。あせ。
というか、ラッピングバスなんかより全然注目度高いよこりゃ。
電通のＰＲ部のみなさん、今度は子供を宣伝媒体に使ってみてはいかがでしょう。
というぐらいの効果です。
子供の声は通りやすいし、嫌でも注目を集めるからね。
ただ、問題は、適齢期の子供をどうやって集めるかと言うことと、
言いたい事を叫ばせるのにはどうしたらいいのかということ、
また、途中であきさせない為の方法などを考えなくてはなりませんね。
そうすると、「安定供給の難しさ」から、子供を宣伝媒体に使うというのは、
ちょっと難しいのかも知れません。
しかし、子供って言うのは、飽きっぽいかと思うと、意外とねちっこいね。
あの恐るべき集中力ってなんなんだろう。
尊敬に値するかも知れない。
そういえば、誰かが、昔、「子供の相手をするのは疲れる」って言っていたことがある。
「だって、子供って、同じ事をこっちが飽きても全然飽きずに繰り返すんだもん」
というのがその理由らしいんだけれど、今やっと分かりました。
理香も、最初は、
「そうねえ、○○クン、今４歳だもんね〜。
じゃあ、あと２０年経ったら同じように口説いてね〜。
こんな情熱的に口説かれちゃったら、理香ちゃん参っちゃうよ〜、あはは〜」
とか
「しっかし、こんな子が『理香ちゃんと一緒にいる』なんて叫んでいたら、
誰もこのあたしが理香ちゃんなんて思わないカモね。
さっき別れた同じ幼稚園の女の子の名前かと思っている人も多いんじゃん☆？」
とか
「いやはや、すごい宣伝効果だよね〜。
これで、『ムシキング買ってくれなきゃやだ！』とか、
うまく商品名を織り込んで叫ばせれば、相当宣伝フィーが取れるよ〜☆」
とか
「うーん。○○クン、ありがとうね〜（泣）。
そんな風に言ってくれるのは、○○クンだけだよ〜。
なんか久し振りに青春した気分だよ〜。あはは〜」
などと、あーだこーだ軽口を叩いておりましたが、
その内、井の頭線からはるばる東横に着いてもまだ調子が一向に衰えず、
こっちもネタが尽きて参りました。
改札でばいばいしようと思ったんだけれど、
足にしがみついてはなしてくれない。
丁度、４歳のカレの頭は、理香のおなか（下腹）ぐらいの高さで、
手を回すと丁度理香の太もも当たりをがっちりと押さえ込むことができるのです。
こりゃあ、障害物競走だよ☆。
こんなおもりをつけて歩くの、無理無理。
というわけで、自由が丘まで連れて行くことにしてしまいました。
ママも、まあ、根負けしてしまったのでしょう。
そして、東横線車内。
こちらでも、なかなかどうして、
車内に響き渡るような「理香ちゃん」コールに、
「あー、あたしって、どうしてこう子供にもてるんだろう」と、
切ないため息をつきながら、フォロー☆。
せめて、２０年、いや３０年でもいいから、
もう少し上になってからこんだけ熱烈なラブコールを送ってくれないものだろうかね。
む。
よく考えたら、光源氏の逆バージョンもあるぞ☆！
・・・し、しかし、４歳！
考えてみたら、昔の結婚が早かった源氏物語の時代ですらも、
確か紫の上は１０歳ぐらいは越えていたような気がする。
そして、結婚したのが１４とかだったのでは・・・。
あのe-mailもない、侍女が和歌を先方まで運んでいくような、
超ローテクののんびりした時代ですらも、精々４年だべ。
このスーパーソニックな現代で２０年か！気が遠くなりそうだわ。ふー。
と、アリエナイ妄想をしていたところで。
（注：とりあえずネタとして、今筆のむくままにふくらませて書いているけれど、
実際は友達の子供だからこんな事は考えていません。
内容も実は細かいところが微妙に違ったりします。
が、自分的にはネタとして面白く書けていると思われるので
そのまま削除もしないで載せます。
みんなわかっちゃいるだろうけれど、一応、ね。）
さて、自由が丘の駅に着きました。
改札を出る時に、ママが○○クンをがつっと押さえ込みました！
そして一言。
「今！理香ちゃん、行って！！」
それを聞いた理香はダッシュ！
改札をくぐってしまいました。
「ごめんね〜、ごめんね〜」と謝りながら。
そして、背中に、駅の構内に響き渡るような、
わんわん大泣きする声を聞いて、
背中にひやあせをかきながら家路を辿ったとさ。
いやはや。
子供って、結構たいへんなものですね。
嬉しいやら、困ったやら。
（11th Mar. 2006)
