昨日のメモランダムにフランシスの事を書かせて貰ったんだけれど、
ちょっと理香が気になることがあったので書かせて貰います。

分かって貰えると思うんだけれど、
理香はフランシスのことをとても好きです。

彼の仕事は本当にプロフェッショナル。
いえ、プロ以上の事をやってくれます。

ただのタクシー運転手ではなく、マレーシアのガイドさんであり、
男手のない私たちのガードマンであり、
言葉や文化を知る地元民としてツーリストを助けてくれる人であったり、
私たちに人生哲学を語り、サジェスチョンをくれる相談役であり、
マレー語、そして広東語など、言葉を教えてくれる先生であり、
また理香達の荷物を持ってホテルの部屋の前まできてくれたり
日常の御世話までしてくれる執事さんでもあります。

タクシーの運転手さんとしても、
ドアを開けてくれたり、オンタイムで駆けつけてくれたり、
パーフェクトな働きをしてくれます。

ただね、一つだけ嫌なことがあるの。

それは、周囲の女の子達に冷やかされること。

「フランシスと付き合っちゃいなよー」
「フランシスは理香のお気に入りだから」
「ほら、またフランシスが理香のためにタイミング良くやってきたよ」

最初は笑って聞き流していたんだけれど、
あんまりにもしつこく１日に何度も言われる内に嫌になって来ちゃった。

そして、フランシスに対してなんとなくぎこちない態度になったり、
ちょっとよそよそしくしてしまったりしたのは、
言葉の分からない彼に大変に申し訳ないことをしたと思っています。

・・・っていうかさー。

どーしてそうなんだろうね、女の子ってモノは。

男と女っていうと、どうしてすぐに付き合うだの、
そういう話に持っていきたがるんだろう。

確かに理香には彼氏がいないけれどさ。
あ！嘘ついた。いた。
そういえば、こないだ５歳になった友達の息子がいたっけ☆。
まあ、冗談はさておき・・・。

理香はリゾートに来て現地の男の子と遊ぶなんて考えたこともないし、
寧ろそんなのは恥ずかしい事だと思う。
どっちかというと、まだ、
「生きて辱めをうけたくない」といって、
アメリカ兵に捕まる前に自殺した女性達の方により共感を感じる。

「フランシスはまじめだから理香と合うよ」

って、そりゃあ、合ってるよ。
あたし、彼の性格とか好きだもん。
けど、それとこれとは根本的に全然異次元の話！

っていうか、そういう発想をする全ての女性に言いたい。
いや、女性の全てがそういう発想をするものなのかもしれないけれど。

男と女って枠に閉じこめるのは勿体ないことだと思いませんか？
自分の世界を半分にしてしまっているよ。

だって、おつきあいするなら、一人しかダメじゃん？
だったら、ほぼ１００％の男性と近しく出来なくなってしまう。
これって、ばからしいことだと思いませんか？

・・まー、何十人ともいっぺんにつきあえるような女の子は、
理香の観念の外の生物だと思っているので論外として。

あたしは、男の前に、人間としてつきあいたい人。
人間としてつきあっていて、良かったら、
「もしかしたら」という事もあるかもしれないけれど、
それは遙か先の話であって、こんな数日数ヶ月で決まる事ではない。

私は、男友達が欲しいワケじゃない。
私は、友達が欲しいの。

Just friends.
それで十分。