Give and Take

きっと、やさしいひとなんだよね。

周りの無神経さが自分を蝕んでしまうんでしょ？

自分の「親切」というパンを分け与えてあげても、
それを無駄にしてしまうひと、
自分が感じている痛みほどにはありがたがらないひと、
分けて貰えるのが当然だと思ってずうずうしく要求してくる人、
それをあてにして働かなくなってしまう人、
自分のパンを抱えていてもなお人のパンを欲しがる人、
・・・人はさまざまだと思うんだよね。

どんな人にでも慈愛の心を持って、
ずうずうしく要求し必要以上に持っていったパンを無駄にしても、
それをよしと思えるようになれればいいのにね。
仏の境地。
いや、子供を持つ親の気持ちってそうなのかもしれないけれど。

でも別にあたしはあなたの親じゃない。

人の心の成熟度合い。
自分だってまだ悟っているワケじゃない。
圧倒的な高みに立てている程年くってないし。
ひたすら高い空を見ながら、一歩一歩不安定な足場を登っている途中。
低い沼から手を伸ばされたら、引きずりおろされてしまう。

何が理想かっていうのは、ちゃんと分かっているつもり。
自分もそうありたいなと思うだけまじめだったりもする。

でも所詮弱き人間。

「お願い」っていってもお願いの仕方もあるよね。

そして関係性にだってよるんじゃない？
自分が相手に好意を持っていれば、
そちらが望む以上にこっちががんばって多く与える事もある。
すべて「気は心」。

「ギブとテイク、どっちかが多くても駄目」
という風に考えてしまうあなたの気持ちも痛いぐらい分かるよ。
ギブアンドテイクというけれど、別にギブだけでも構わない。
そういう人間になりたい。
そのはざまで悩んでしまうんだよね。
理想と現実のギャップ。

ただ、自分がその人にしてあげたいと思わないなら
無理していい人になることはないと思うよ。
あなたの肩の荷を下ろせばいい。

なぜかって？
だってそう思わせないのは彼の人徳のなさが問題。
あなたがしてあげたくないと意地悪に思ってしまうのが悪いワケじゃないのだから。

（07th July. 2006)