食の安全

牛肉が輸入解禁になってすぐに又輸入禁止になったね。

テレビで見ると「どーしてこんなに分かりやすいものが入っているのだ！」と、
驚き呆れるぐらいなでっかいモノがどどーんと入っていて、
流石に笑ってしまったけれど。
こりゃあ「大雑把」なんていうよりかは、
ふつーに抜けてるってカンジがするんだけれど、
その抜け方が、あまりにもまたビッグで、脱力してしまう。

政府の対応は素早かったな。
まあ、食の安全なんてのを考えたら、このぐらい早いほうが安心だし、
やっぱり日本国に住む人間としては、
ちょっとこういうきっちりした体制は誇りに思いたい。
さすがニッポン、ニッポンジン、という気持ち。

でもね、イマイチ釈然としないことがあるんだよね。

みなさんもご存じの通り、理香はアメリカで長く育ちました。
第二の祖国だとも思っています。
なので、かなり、今回の話を聞いて、複雑な感情を持っています。

例えば、みなさんが、普通に食べているもの。
そうだなあ、例えば、「お魚」。

実際問題、今、日本人が食べている大型のお魚には、
かなりな量の・・・例えば水銀？とかが含まれているのを知っていますか？
だから、妊婦さんとかはなるべく大型の魚を食べちゃいけないんだよね。
食物連鎖の上になればなるほど、体内の水銀の量は増えるから。

で、明日から、急にアメリカが日本の水産物の輸入を禁止しました。
っていうのは、一番牛肉問題に近いかも知れない。

実際問題、日本では水俣病とかあったよねえ。
水銀の恐ろしさってああいうのなんだろうな。
水産物の件、まだ実害として人が死んだとかにはなってないし、
表には出てないけれど、
水銀によって奇形児が生まれる可能性が高いらしい。

んで、アメリカが例えばめっちゃ水銀に対してぴりぴりしていて、
「絶対ダメ」とか急に言い出したら・・・。

「・・・うちらって毒を食べてるの？
アメリカ人が食べないものを食べてるの？
っていうか、昔からふつーに食べてきたし。っていうか、毎日食べてるし。
日本人からお魚とったら、一体どうなっちゃうの？日本は。
お寿司屋さんとかも潰れるし。経済ダメージは果てしないよ。」
と、不安になりません？
「日本にいるアメリカ人なら食べるくせに！」とかも思ったりさ。

勿論、だからといって食の安全は守られるべきだと思いますが、
ちょっとぴりぴりしすぎなんじゃないの？という気もしてしまったり。
まあ理香がアメリカ好きなので、というのが根底にあるので、
ついこんな風にかんがえてしまうのでしょうが。

一応、アメリカ人は、ふつーに毎日食べているものなんだよね・・・。
ちょっとかわいそうカモ？

どうせ安い肉なんだし、
輸入して、後は消費者の判断に任せたら？
日本の検査態勢とか日本の流通体制の方が、まだしっかりしてそうだし、
・・・って、食肉偽造問題は過去にあったけれど・・・・
まあでもあそこまで叩かれればしっかりするでしょう。

選ぶ、というのは消費者の持っている権利だと思うんだ。
例えば、毒だって自分からあおるひとがいるんだし、
自殺にだって一応権利はあると思うんだよね。
ギャンブルだって、認められているモノは認められているんだから、
狂牛病のリスクをかけてアメリカ肉を食べたいなら食べればいい。
なんかロシアン・ルーレットっぽいけれど☆。

まあ、自分的に言うと、
発病率などを考えたら、無視出来る程度の僅かなモノなのだから、
アメリカ牛に対してそういう意味ではぴりぴりはしないと思う。
ただ、ぶっちゃけ、あまりおいしくないから多分食べないだろうけれど・・・。

まあ、ただ、「絶対食べたくない！」という人たちもきっといるわけで、
一旦輸入されてしまったら、
そういう人たちが、断れない局面があるのも否めないんだよなあ。
例えば人から何かご馳走になる場合。
しかもお仕事関係とか。怒らせたくない相手とか。
んで、アメリカ牛が出てきてしまったときに断れるか、とか。
あ、そうか。その時は「ダイエット」とか言えばいいのか☆！
問題は、ご馳走になっている肉がなんなのかわからない時だよな。

いろんな可能性を考えるとたいへん難しいけれど、
まあでも、なーんか、マスコミが「アメリカ牛反対！」ばっかりなので、
ちょっと「いろんな見方もあるんだよ」というつもりで
この話を書いてみました。

（26th Jan. 2005)