一億三千万総ヘタレ時代

１９４５年８月１５日から、昨日でちょうど６１年目。
つまり、終戦から６１年。
うわぁ、結構な年数が経ってるんだね。

終戦の年に生まれた人でも今は６１歳。
終戦の頃にモノゴコロついていた人になると今は７０歳ぐらいなのかな。
っていうと、今日本を生きるあたしたち殆どが、
戦争を知らない世代なんだよね。

戦争中の日本人ってホントすごかったよなぁ。

いくら集団催眠状態だったにせよ、
あんなふうにカミカゼで死んでいったりするのも、
「欲しがりません勝つまでは」なんてスローガンが出るのも、
ホント、今考えるとすごいことだと思う。

日本人って、やっぱり根っこのところでまじめなんだろうなと思うし、
ホントにストイックで、頑張れる民族なんだよね。
向上心も溢れているし、ナニゲにポジティブ。

戦争という極限状態の中で、
余計な土を洗われて根っこが露呈してしまったんだとすると、
日本人の根幹は、世界に誇るべき素晴らしきもの。

・・・って、今のあたしたちからは考えられないようなことだ。

最近、とてもよく感じるのは、若い子との考え方の違い。
若いと言ってもそれほどの年齢の違いはないんだけれど・・・。
（もしかしたら単に育ち方の違いなのかな？）

考え方の違いっていうとたいそうなモノなんだけれど、
要するに「ヘタレ」って感じてしまうんだよね。

何をやっても根性がない。
何をやっても長続きもしない。
苦しいことは嫌い。
中には「努力は嫌い」って公言してる人もいる。

日本人の「性」は一体どこに消えちゃったんだろうか？

敗戦で、国は焦土でお金もタベモノもない未来も希望もない中から、
踏んでも踏んでも、たくましく立ち上がる雑草のような、
軍隊のイジメにあっても負けないような、
信じるモノのために命すら捨ててしまうことが出来るような、
あの根性は、頑張りは、一体どこに消えちゃったんだろうか？

「チーズは何処へ消えた？」じゃないけれど、
いつのまにかすり減って食い尽くしてしまったんだろうか？

そういえば、見ていないんだけれど、
最近流行っている夏休みの映画で「ブレイブ・ストーリー」というのがある。
新聞であらすじだけ読んだのだけれど、
普通の男の子が、所謂「剣と魔法」の世界に紛れ込み、
たくましく成長していくという話なのだそうだ。

こういう話が出てくること自体に、
オトナが私たちに期待しているものを感じ取ってしまうのは私だけでしょうか？

今ここで戦争が勃発したら、
あたしたちはまた日本人としての「性」をむき出しにして、
全力で戦うことが出来るんだろうか？

圧倒的な貧しさの中で、持つべき剣も盾も持てず、
自分よりもカラダの大きなトロールに立ち向かっていく勇気を出せるんだろうか？

全くの絶望と悲しみの中から、
ひたすら希望を信じてがむしゃらに日々を生きることが出来るんだろうか？

日本人特有の、この緻密さと細かな気遣いで、高品質のモノを作り上げ、
５０年後に世界のトップに躍り出る事が出来るんだろうか？
リーダーとして、君臨することが出来るのだろうか？

ヘタレは、今の環境によって、ふにゃけてるだけなんだろうか？
それとも完全に再起不能に腐ってしまっているんだろうか？

この６０年オーバーの時の流れは、
最初はきつくハードなものだったかもしれないけれど、
今はまるで母の胎内の羊水のように、穏やかで居心地がよい隠れ家。