純恋歌

なんだろう。
帰宅の途中で、思わず涙がこぼれてきた。

アイポッドには湘南之風の「純恋歌」。
シャッフルで聞いていたら突然流れてきた古い歌。

普通はこういう展開だと、
「こういう恋愛っていいなぁ」とか、
そういう話になっていくのかも知れない。

けれどあたしは、ただ単純に思った。
人が、人に対して持てる気持ちの限りない優しさ。
その温かさを、普通に「いいなあ」と思った。

人間ってすごいね。
こんな風に人を愛せるならば、
きっと、まだ、捨てたモンじゃない。

あたしだって、きっと、まだ、捨てたモンじゃない。

限りなく優しい気持ちが広がっていく。
普通に笑いあえることの貴重さに気が付く。

別に恋愛がしたいワケじゃない。
恋愛がしたくないワケでもないけれど。

でも、いつか、
「はじめて本気になった」と言われてみたい。
そんなことも少し考えつつ。