色即是空・空即是色

なんでも、突き詰めていったら、
「しょうがない」の一言に要約されてしまう。
「あの人って変な人」の「ヘン」が、脳細胞レベルで解明されていくのだったら、
脳の毛細血管や神経組織の異常で直せるものだったとしたら。
「先天的なもの」の一言で人は思考停止してしまう。
「しょうがない」の一言で、全てが終わってしまう。

「般若心経」の内容はこんなことらしい。

・・・観音菩薩が、瞑想していたとき、人間の肉体や精神をはじめ、
世の中のあらゆる存在や減少は、不滅ではなく、
つねに変化していくことをはっきりと悟った。
そう悟ったことで、あらゆる苦しみと災厄から逃れることが出来た。
世の中のあらゆる存在や減少は実体のない「空」である。
すべては「空」であり、実体がないから、
生じることも滅することもなく、増えることも減ることもない。
さらに、「空」の立場に立てば、
感覚器官も認識対象もなく、苦しみもなくなっていく。
観音菩薩は、こうした真理をしっかり悟っているので、
心にわだかまりがなく、わだかまりがないから恐れを感じることもなく、
永遠の平安の境地にいることが出来る。
この深遠な知恵、「般若波羅蜜多」は、このうえない真言であり、
すべての苦しみを取り除く真実の言葉である・・・。

（「世界の三大宗教」仏教・キリスト教・イスラム教編　KAWADE夢文庫）

というと、最近流行の「クオリア」論は、
科学の方向から光を当てたということで、
実は古来からの仏教の真理の別解釈ともいえるのか？

だとしたら、受け入れられやすいはずだね。

「色即是空、空即是色」なんて、
まんま「クオリア」じゃん。

（07th Apr. 2006)