世の中捨てたもんじゃない

捨てる神がいれば、拾ってくれる神もいる。
禍福はあざなえる縄のごとしというけれど、
イヤなんだけれど幸せばかりでは人生がなりたたなくて、
どうしても不幸もあっての人生。

あたしのことを熱烈に好きな人がいてくれるということは、
逆に熱烈に嫌いな人もいるんだろう。
そんなことは考えなくてもわかるはず。

人の悪意は、あたしの肌を
たまにすっぱり切ってしまうことがあるけれど、
吹き出る血に驚いて立ち止まってしまってはいけないよ。
あたしを評価して、ヴォランタリーをくれる人たち。
この人達の善意で生かされているんだから。

ぼろぼろのあたしを抱きしめてくれる腕。
傷にしみこんでいくような無償の愛。
優しい言葉。

少し元気になるでしょ？
世の中捨てたモンじゃない、そう思うでしょ？

人を恨みたくない。嫌いたくない。憎みたくない。
殺したくない。傷つけたくない。
そして、私も愛して欲しい。
そう思う私は間違っているのかな？

自分が万人に対して愛を注げれば、
万人から愛されると信じていたい。
非暴力のガンジーが、世界を変えたように、
愛は世界を救うと、無邪気に信じていたい。

けど、世界って、もうちょっと下世話なモノで、
どうあがいてもダメなものはダメだったりして。
嫌いって思いこんだまま意固地になっている人には、
うまいアプローチが見つからない。
かといって、私も嫌いにはなりたくないし。

そんなところで悶々と悩んでいるのは時間の無駄だよね。
と、分かるんだけれど、
かといって理論だけで割り切れるもんじゃなし。
特にあたしの感情は、あたしを振り回す。

時を待とう。チャンスを待とう。
いつか理解し合えるまで。
いつかきっと、その瞬間が来るよ。

世の中、そうそう捨てたモンじゃないんだから。

（21th Sept. 2005)