不幸のスパイラル

不幸っていうのはみんなに同じように起こりうるものだよね。
だから、自分だけが不幸なんて思いこむ必要は全くない。
アクシデントというのは起こる人と起こらない人がいるけれど、
結果的には不幸っていうのはみんな同じアマウントが用意されているものだから。

「今不幸なのか」「今後不幸なのか」
「でっかい劇的な不幸なのか」
「なんとなく消耗されていくような細くて長い不幸なのか」
「内的な不幸なのか」「外的な不幸なのか」
そういう違いだけなのだと思う。

派手なコトをやっていたら揺り返しも派手だしね。
経験的に。

ただ、大きな不幸を経験してしまうと、
それによって、周囲が同情してくれたりするよね。
アレがダメだと思う。
ケースバイケースではあるけれど、
場合によっては、アレは本人をもっと絶望に突き落とすきっかけにもなるし、
あたらず触らずのおつきあいに囲まれていると、
本人が浮上するきっかけにならないこともあるし。

何よりも一番大事なのは、本人の心持ち。
不幸なのはかわいそう。
それは分かった。
「あたしはこれこれこういう理由でこれだけ不幸なの」
それも納得出来る。
でも、本人がそう思っていたら、いつまでも不幸だと思う。
不幸なのは分かったけれど、何も自分から不幸にはまって行かなくても。
好きこのんで日陰にたてこもらなくても。

外に出てみれば、お日様が照って心地よい風の吹く世界が広がっているのに。
どうして全てを否定しようとするんだろう。
そして、それを「まああんな不幸にあったんだからしょうがないよね」
と、認めてしまう周囲の反応が、
更に構造的に救われないスパイラルに落ち込んでいってしまう。

（26th Oct. 2005)