日常に潜む危機

サウナに入ってみんなでいろんな話に花を咲かせていたら、
突然誰かが叫んだ。
「地震！」

ホントだ。
なんだかゆらゆらゆれている。
その内、がたがたっと揺れがやってきた。

思わず理香がしたことは、
まず、サウナのドアを開けること。
開けてから、暫く様子を見てしまったよ・・・。

だってさ。
もしもフレームが歪んでドアが開かなくなってしまったら、
間違いなくうちら死んでるじゃん。
炭？なのか石？なのかよくわからないけれど、
サウナは停電したからといって冷えるようなもんじゃあない。
もしも救助に一時間もかかったら・・・。
いや３０分だったとしても、
間違いなくうちらは全員熱中症とか脱水症状にかかってるだろうな。

ましてや、いい加減時間が経っている。
一人でサウナ入ってるときには退屈だし苦しいから、
５分計の砂が落ちるのすらもどかしく表に出てしまうんだけれど、
友達と一緒に、あーだこーだお話しながらだと、思わぬ長時間入っていられる。
そんなことをやっている最中だから、
多分自分の限界を突破していたんじゃないかな。
あそこで更に強制的に３０分も１時間も閉じこめられるなんて話になったら、
間違いなく倒れてしまいそう。

怖いね。
日常に潜む脅威だね。

幸い、地震はたいしたこともなかったし、
サウナの扉を閉めるのは実は微妙に怖かったのだけれど、
開けておくと室温が下がってサウナにならないので、
仕方なく閉めさせて貰いました。

ふう。
今日の命が明日もあるとは思うなというコトかな。

（16th Oct. 2005)