うーん。
どうも腑に落ちない。

あっちでもこっちでも出た先で言われる。
「藤咲さん。お久しぶりです。
随分間があいたけれど、どうなさっていたんですか？」
すると、病気のことを語らずにはいられない。

「わぁ、酷い声じゃん！どうしたの？大丈夫？」
いやいや、これでも大分出るようになったんですよ。
ホントに、シャレにならないぐらい出なかったんだから、
これは脅威の回復ですよ。
と、こちらでもまた、病気のことを語らずにはいられない。

「酷い風邪ひいていたんだって？
○○から聞いたけれど、もう大丈夫なの？」
とくれば、ここでも病気のことを語らずにはいられない。

まぁそんなこんなで最近話題は病気のことばかりなんだけれどさ。
どうも、ねえ。

いや、ホント酷かったんだよ・・・。
もー、関節とかぱんぱんに腫れちゃってさぁ。
足とか引きずって歩いてて・・・（以下省略）

別に話をふくらませてなんていない。
あったまんまの事実を述べているだけ。
だのに、だのにさあ。

話が「大学病院で血液検査とかしてもらった」くだりになると、
「で、どうだったの？」って言われるのね。
で、理香もこんなもの脚色してもしょうがないんで、
正直にこたえるよ。

「うん。別になんにもなかった」。

そこで、大抵の人はとまってしまう。

「え？？だってそんな酷かったんでしょ？」
「関節がそんなに腫れるなんて異常だよ。」

・・・まるであたしが嘘つきだと言わんばかりの雰囲気が漂いはじめる。

そう言われてみれば、なんか不満だ。

あんだけたくさんの検査してもらって、
あんだけ血を採って、
しかも病状はあんな奇病的に酷かったのに、
それで、何もないなんて詐欺だ☆。

笑い事じゃなくて。
ホントにあたし、
「あと一年しか生きれないとしたらどうしよう」
とまで思い詰めて、
一年分の生活設計というか生涯設計をしたりもしていた。
そのぐらいひどかったんだよね。

だから、ここらへんで奇病の一つも二つも判明して、
まあ、勿論個人的希望として絶対治るものでないとやなんだけれど、
「実は○○って病気と○○って病気だったみたい」
なんて偉そうに言ってみたかった気もちょいとする☆。

・・・って、治りかけたら人間、げんきんなものです。
苦しんでいる当初なら考えもつかないようなことを
ちょっと本気で考えていたりするのですから。

まあ、治った証拠ですね♪
良き哉、良き哉。