第八の地獄。
ここは「マーレボルジェ」と呼ばれます
鉄色の石ころだらけの広野にでっかくて深い穴があって、
１０個の渓谷に別れているんだけれど、
これを十個のボルジャ（袋？）と呼ぶようです。

第八の地獄・第一のボルジャ
自分とか人のために女を騙した人が行きます。
角の生えた鬼がおっきな鞭で殴りつけると、
一打ちで倒れてしまいます。

第八の地獄・第二のボルジャ
ここはおもねりへつらったひとが行きます。
目や鼻が痛くなるような悪気が立ち上り、
岸はカビが生えていて糞土に罪人が浸っている。

第八の地獄・第三のボルジャ
シモニアを行うものが行きます。
シモニアってよくわかんないけれど聖職にありながら
金銀をため込んだり汚職をすることでしょうか。
穴に逆に埋められて足だけ出した状態で、
足裏に油をひいて焼かれるようです。

第八の地獄・第四のボルジャ
魔術などで人を幻惑した人が行きます。
背中と胸が逆になり、中風のように酷くゆがんだ体で
泣きながら歩いています。

第八の地獄・第五のボルジャ
公職を利用して自分の利益を得る者が行きます。
粘っこい脂が煮えたぎっている中に放り込まれます。
浮かぼうとすると黒い鬼（サタン？）が、
熊手で沈めにかかります。

第八の地獄・第六のボルジャ
ここは偽善者が行きます。
見た目はまばゆい衣装なんだけれど、裏が鉛になっていて
とても重い服を着て歩かされています。

第八の地獄・第七のボルジャ
ここは盗人が行きます。
毒蛇の群れに噛まれると、火を受けて燃え、
灰になってしまうのだけれど又その塵が集まって
再びもとの人間に戻ってしまうので
責め苦は終わることがありません。

第八の地獄・第八のボルジャ
謀を巡らして人を欺く人が行きます。
数多くの火で、ボルジャは輝いていますが、
火の中に罪人がいます。

第八の地獄・第九のボルジャ
宗教や政治問題で不和の種をまき散らした者が行きます。
悪魔に、頭からまっぷたつに切られて腸が出ちゃっていたり、
凄惨なありさまですが、
すぐに傷がふさがってまた切られます。

第八の地獄・第十のボルジャ
様々な手段を用いて人を欺いた人がいきます。
錬金術を行った者。
変装して騙した者。偽金作り。嘘つき。
それぞれいろいろな悪疫にかかり苦しんでいます。

第九の地獄
これは四つの園に分かれていて、
カイーナ、アンテノーラ、トロメア、ジュデッカと呼ばれます。
この第九の地獄はとても寒い地獄で、
何メートルもの厚さに凍り付いた池の中に
罪人は閉じこめられています。

第九の地獄「カイーナ」
親戚を裏切った人が行きます。

第九の地獄「アンテノーラ」
自分の先祖伝来の土地を売ってしまったり、
賜った者を売ってしまった者が行きます。
凍り付いているので動けないのですが、
お互いに頭を噛み合ったりしているようです。

第九の地獄「トロメア」
友達を売った者が行きます。

第九の地獄「ジュデッカ」
恩人を売ってしまった人がいきます。

（02nd Jan. 2005）