アダルト・チルドレン

年を取ると、子供に近づく、といいますが、
完全に年寄りになりきっていない人が、意外とチャイルディッシュだと、
ちょっと驚いてしまいます。

案外、子供の方が、礼儀正しかったり、
「自分は経験もなく物事を知らない」ということを知っている為に、
控えめに行動したりするので、
逆に接しやすかったりする気がします。
又、子供でなくても、若い方が、心が柔軟なせいか、
物事をよく覚えるし、人も変わりやすいので楽しい。

儒教ではありませんが、私も「孝」の気持ちは勿論持っています。
お年を召した方を敬う気持ちもありますし、
先輩には従います。
そして、多くの方々は、素晴らしい経験を持っていますし、
尊敬出来る点も多々持っていらっしゃいます。

ただ、たまに、とんでもない人がいるのも事実ですね。
私は、特に後ろ盾もない、若い一人の女の子なので、
一番見下されるコトが多いジャンルだとは思いますが、
それにしても目に余るような暴言や子供っぽい態度などを目にしてしまうと、
情けない気持ちになってしまうのです。

小学生が悪口を人に言うようなレベルの、
バカだのアホだのいう台詞を他人に吐く人。
この台詞が許せるのは、ごく親しい友達に限ります。
「ったく、しょーがないなあ、ばーか」みたいな
カラカイと優しさの入り交じった友好的な台詞とか、
「もうっ☆！ばかぁっ！」みたいな、照れ隠しの台詞とか。
私も、使わないことはないのですが。

ただ、怒りにまかせて、そう親しくない方達、特に目下の方に、
そういうコトをぽんぽん言ってしまう人は、
お里が知れるというか、心の中でえらく幻滅しますね。
ましてそれが、還暦などを超えられたような、
酸いも甘いもかみ分けていてしかるべきというような方であったら尚更。
そして、然るべき組織のトップだったり、
すごい地位とかお家柄とか財産を持っているような方だったら、
益々、絶望的な気分になります。
あー、日本も所詮ここまでか。ってね。

高等教育だって受けているだろうに。
教育の限界を感じます。
家系が良ければみんな上品というワケでもないのだなという絶望感も。
「財産を持っている有徳者」の少なさにも。
そして、そんな人をトップに据えている組織にも。
そして、そんな組織が幅を利かせている日本という国にも。

いずれも、根は悪い方ではないのですがね。
どうしてああなっちゃうんでしょうかね。
かわいそうに。

イメージというのは重要なコトだと思います。
いくら小理屈を重ねて上っ面を塗り固めようとも、
さもしい下地が見えてしまうと、人は心の底で冷めてしまうのです。
表面が金ぴかでも、所詮金箔。
２４Ｋにはかないません。

私は、金でありたいと努力はしますが、
金でなくても構いません。
銀でも銅でもいいですが、ソリッドでいたいです。
それでも、はるかに金箔をまとった石ころよりはマシです。

（05th Dec. 2005)