細やかな気遣いは必要だと思うけれど、
それで自分がぱさぱさに疲れ果ててしまうんだったら、
むしろ無神経で図太いぐらいの方がいいや。
森久美子さんみたいにいつも腹から笑っていられたら、
それは美徳。

かちんときちゃうのが人間なのだとは思うけれどね。

人にモノを諭すとき、
あたしたちってどうしてこうよくモノがみれるんだろうな。
なのに自分の事を振り返ると、
なんだか「メンツ」だとか「人間関係」だとか、
余計な事ばかり気になってしまって、
どうして霧の中を通してモノをみるようになってしまうんだろう。

時速３００キロぐらいで走るレーサーさんの目は
とても不思議な光景が見えているんだそうだ。
見える視野がどんどん狭くなっていって、
僅かな点のような中央部分以外は全部見えなくなるんだって。
丁度走っている列車の足下を見ようと思っても、
流れる草や石の一個一個が見えなくてぼけたようになってしまう。
遠くのビルやおうちははっきりと見えるのに。
ちょうどそんな感じなんだって。

あたしたちも人生行路、まっしぐらに走ってるんだもんね。
だから、遙か先の希望しか見えないんだよ。