方向性

人から見る自分っていうのと
自分から見る自分って大分違うんだな〜。
ファンレターなどを読ませて貰って、
半分感慨深げに言っていたら、妹が言った。

「自分から自分を見ることは出来ないから、
あたしはそんなこと放棄してるよ。」

「貴方、それは違うでしょ・・・」
そう言いかけて、まてよ、と思った。

なるほどね。

妹なんかはかなりクールというか
さめた意見を常に持っている人だけれど、
別に一般人というか、ふつーに医者なのね。
理香は人から見られる職業だしな。

寧ろ、自分自身とか自分の自我とかエゴとか
捨て去った方がいいのかもしれない。

そりゃあ、自分の方向性と、
人から求められている方向性が一致していたら、
これほど楽チンなことはないし、
とてもラッキーな人だと思う。

もしかしたら時代に合ったのかもしれないし、
もしかしたら何か普遍的に人から受け入れられるものを
持っているという天賦の才なのかもしれないけれど。
いずれにせよかなり確率は低そうだな。

だとしたら、どうしたらいいのか。
その時には、
自分が求められている自分になればいいんじゃないの？
それが一番の解決だと思う。

見た目のイメージとかは、
化粧や服装を変えてもそこまで劇的に変わらないし、
言動、立ち居振る舞い、オーラ、
そういったもんから受ける印象は相当変えがたい。

だとしたら後は自分の胸三寸なんだよね。
自我がないならばこれほど簡単な事はない。
お人形になれるんだったらば。

「こんな風に見られるんだけれど」
っていうのが自分のやりたい方向性ばかりじゃないと思う。
例えば「ナルシスト」とか「悪女系」とか、
到底自分では納得出来ないようなイメージで見られる事もある。

理香なんかはかなりフリフリなおリボンとか、
レースやらキラキラやらが大好きなんだけれど、
どちらかというと、ギャルっぽいアイテムが大好き。
だのに、
どうもオトナ系でセクシー系に見られることが多い。

悪く言うとエロエロ系に見られることも。
これはなかなか自分では受け入れがたい。
インリンなんかは実際どういう性格か話したことないけれど、
素直に受け入れて演じているのはホントにえらいと思う。
ただそれを自分がやれるかどうかっていうと
相当足踏みしてしまうけれど。

まあでも、
数学のベクトルの問題じゃないけれど、
自分の方向性と、人から見られる方向性、
間を取った矢印の方向性を取っていくってのもアリだし。
「人からの目線」を意識するのと気が付かないのでは
大分スタンスのとりかたが変わってくるだろうしね。