今日は従兄弟の結婚式でした。
東京に戻ってくると、みんなから「結婚式どうだった？」なんて聞かれたりするんだけれど、
「うん。感動した」って答えた後に、
「花婿と喧嘩した」って言うと大抵びっくりされる。

いやね、ちょっといろいろあったんだよ。

コトの発端は、理香が親と口げんかしたとき。
またうちの親も、理香の親だから、言いたいことぽんぽん言うし、
よく言えば「歯に衣着せぬ」というか、
悪く言えば「言いたい放題」だと言うか、
そんなカンジでがんがん言ってくるのさ。
そこで、「そんなんだからかっちゃん（従兄弟）が○○って言うのよ！」
みたいなコトを言ってきたのさ。

理香としては「はぁ？」ってカンジ？
そもそも従兄弟と喧嘩した記憶がない。
その前に逢ったのは、他の親戚の結婚式だったんだけれど、
別にその時もにこにこして分かれたような記憶があるのだ。
陰で悪口言われるような覚えはないんだよね。

しかもそれが「子供の喧嘩レベル」の悪口だったのでもっと驚いた。
たとえば、「ちび」とか「ブス」とか「デブ」とか「ハゲ」って、
本人にどうすることもできないことだから言ってはいけないことでしょ？
レベルとしてはその程度のレベル。
この年になってそんなん聞くとは思わなかった。

しかもうちの親戚は厄介なことに悪口が回る。
誰かが何かを言うと、それが親戚中ぐるぐる回って本人にやってくる。
今回もそんなカンジですごく不愉快。

だから、最初「結婚式には参加しません」と言っていたのです。

ぶっちゃけＳ耐鈴鹿と重なっているから、いきたくなかったんだけれど
また「仕事が」とかいうと、親がぶーぶーいうからね。
第一なんで陰で人の悪口いっているような人の結婚式に
大事な仕事をキャンセルしてまで、遠方から参加せねばならないのだ！

ところが、これがまた大騒動。
「お嫁さんの方の一族の手前もあるから参加しなさい」ということで、
しぶしぶながら参加することにしたのね。
まあこの後に、着物着ろだのなんだのいろいろごたごた話があるけれど、
話が長くなるから割愛します。

そして結婚式当日。
花婿親族一同控え室にて、ひさしぶりに従兄弟と会いました。
ちょっと離れていたんだけれど、従兄弟が振り返りながら
むこうから「お久しぶりです」と挨拶してきたので、
こちらも「お久しぶりです。おめでとうございます」とにっこりご挨拶をしたのね。
そしたら、従兄弟は、またむこうに向き直りざま、
「目、こわっ！」とか大声で言ったのです！
多分理香が『結婚式参加しない』と言っていたのを聞いて、
怒っているとでも思ったのでしょう。

しっかし、かっちーんときました。
更に、その前に言われていた悪口とも考え合わせて、
何をどう考えてもやはり結婚式には参加したくないとの決意を新たにしました。
具合が悪いことにしてボイコットしよう。
とりあえずもうこんなカッコしてここまで来たんだから、
この一族に生まれたという責任は果たしたよね。

ただ、ここは陰で一人で怒ったり、
ストライキを起こしても抜本的解決にはなりません。
直接本人に言うことにしたのです。

まあここでもいろいろあったんだけれど、
結果論として、分かってもらえたんじゃないかと思っています。

だって、涙ぐみながら訴えたモン。
一番やりたい（レース（しかも鈴鹿）という）大事な仕事さぼって、
こんなはるばる大阪までこのためだけにやってきた。
（言わなかったけれど、ＣＦリハ終わって最終で大阪向かい、
披露宴が終わったら又翌日の仕事の為にとんぼ返りで東京戻らないと。
正直体力的にも厳しい強行軍です。）
しかも貴方の結婚式に出るために、振り袖姿のこれだけのフル正装した。
一人暮らしの自腹切って、
グリーン車に乗り、指定されたホテルに泊まり、美容院に行き、着付けを頼み、
忙しい中走り回って買ってきたのし紙に少ないとは言えないお祝い金包んで、
「おめでとう」とにっこり挨拶した、その返事がそれ？
なんで私は貴方の結婚式まできてそんなコトを言われなければならないのか。

そうしたら、一応「すまん」と言われたので、
まあなんとか収まったのですが。

うるさかったのは理香の親・・・。
「何も結婚式まできてそんなコトいわなくても」は分かるけれど、
「○○ちゃん（理香の妹）が、お姉さんを無理矢理結婚式に参加させても、
その場でトラブル起こされたらたまらないから、
ムリに参加させなくてもいいんじゃないとか言っていたけれど、
案の定トラブル起こした」
ぐらいのことを言われてまたへこみました。
また悪口が回ってきたよ・・・。

ちなみに従兄弟とは、その後金屏風の前であった時、
にやっと笑って深々と頭を下げ、
「わざわざ来てくれてありがとうございました」と言われたので、
理香も心から「おめでとう」と言えて逆に良かったなと思いました。
心の中で「このやろう」と思いながら、上辺だけ頭を下げるのは
どうも理香みたいな不器用な人間には出来ないことだから。

そういえば彼も従兄弟の中でははみ出しモノだった。
言ってみれば不良といってもいいのだろうか。

彼の弟は優秀で、確か名古屋の有名な高校卒業して、
東北大理工学科だったはず。
理香も妹も雙葉というお嬢様学校出て国立大学進学。
理香の妹は医学部だし、理香は外交官志望だった。
今理香もこの年になってレールをはずれてこんなことやってるけれど。
一族の中でも他の人たちと違って、
なんとなく通じ合うモノがあるような気がする。
まあそれは理香が勝手に抱いている幻想なのかもしれないけれど。

ってか。この一族郎党、何考えてるのかわかんないから、
ホントそら恐ろしい。
財産なんて一円もいらないから、
貧しくてもいい。
もっとあたたかな家庭に生まれたかった。