人生経験

意味が分かっているかどうかなんて問題じゃないの。
心の中に沈んだ言葉は、
きっといつまでも人を考えされる。

私が中学二年生の頃に、大好きなピアノの先生に言われた。
「ブラジャーつけないで歩けるなんて若いわね。
形がいいおっぱいしているんだね。」

形いいもなにも、あたしブラジャーなんてまだ着けたことないし。
着けるほど大きくないし。
こないだママが買ってくれたはくれたけれど、
なんか苦しいし、着けなくても不自由ないし。
まだガッコのみんなも殆ど誰もつけてないし。

そして、ある程度大きくなってから思った。
あー、あのころはよかったなあ。
ブラジャーとかしなくても良かったんだから。
今じゃすっかり大きくなっちゃって、
ブラしないと運動出来ないモンなあ。
そっか。先生のおっしゃっていたのはこういうことだったのか。

それがどんなコトか本当に理解出来るようになるのは、
２０の半ばの声を聞いてからだった気がする。
がんばってこのまま垂れないようにしようと
ちょっと運動なんかしてみたりして。

でももしかしたらまだ本当には理解出来てないのかもしれない。
本当の本当に理解出来るようになるまでには、
もしかしたら当時の先生と同じ年齢になるまで
待たなくてはならないのかもしれない。

こういう小さな「納得」をいっぱいしながら
人って人生をおくっていくのかなあ。
だったら、
若い内に年が離れた人となるべく沢山コンタクトを取るのは、
結局、その時々の自分の人生を豊かにすることなのかもしれないね。

って、こんな例をあげてもあんまり説得力ないかもしれないけれど。