フライトでマレーシアに着いた初日。
夕飯はチームの人と食べようと思っていたので、
理香たちは何も食べずにサーキット入りしてしまいました。
ところが、理香たちが到着したのは夜９時頃。
当然チームの人たちはみんなご飯を食べ終わってしまった後でした。

そんなわけで、おなかぺこぺこのままホテルに到着したのは
夜の１１時頃。
キャシーと一緒に、どこに出て食べようか悩んでみたりします。

せっかくだからマレーシアの屋台料理とか食べてみたい。
などとリスキーなことも考えつつ。
今考えれば決勝前に食あたりにでもなったらどうしましょうなのにね。
相変わらず脳天気な二人です☆。

とりあえずホテルで聞いた「繁華街」にでかけました。
もう夜もかなり遅いから食べ物屋さんがやっているかどうか微妙だけれど、
なんにもなければコンビニでもいいし、
まあどっかになんか食べ物はあるだろう。

さっそく発見！
いかにも南国な茅葺き屋根のオープンエアのお店が並んでいます。
しかも左右にぐるっと。
でも、近寄ってみると、・・・クラブ？バー？
なんか理香たちが期待していた「レストラン」とは大幅に違うみたい。

一軒一軒はらぺこ顔で覗いてみると、
なんと、オートバックスのＧＴカーを発見！
おまけに、オートバックスのスタッフシャツを着ている人たちも多数発見。
早速近寄って話しかけてみると、全部現地人なのね。
マレーシア人って、女の子ははっきり見分けがつくんだけれど、
こと男の人に関してはかなり見分けが付きにくいです。

まあ、なんかの記念だと思ってＧＴカーの前で写真なんかをとっていると、
スタッフシャツのマレーシア人さんが話しかけてくる。
「おまえはホンダのチームか？」
今考えればビーマックもホンダエンジンだから、
「だいたいそうね」ぐらいいっときゃ良かったんだけれど、
そこまで頭が回らなかった理香は「いや、ヴィーマックだ」と答えました。

そして、「どっかでご飯食べるところはないですか？」と聞いてみました。
「私たちは日本から来た。何か食べたい。どこかレストランを知らないか。」
すると、彼は自分の胸に貼ってあったステッカーを理香の腕にぺたんと貼り付けて
「この上にいきなさい」

一瞬どうしようかマジで迷ったんだけれど、
他に行く当てもない理香たちのこと。
躊躇するキャシーの腕を組んで二階に上りました。
怖そうなスタッフのおにーちゃんたちが、一瞬とめにかかって、
腕のステッカーを見ると通してくれます。
こういうトコでは度胸が据わる理香ぞうさんは、
彼らを見てにっこりして、「Hi！」なんて言いながら堂々と上っていきます。
その堂々っぷりに、現地の人もさながらモーゼの十戒のように道をあけます。

上は「HONDA PARTY」会場になっていました。
ステージではマレーシア人のおねーちゃんたちがセクシーなダンスを踊っています。
なんだかよくわかんないんだけれど、ＧＴのポスターが貼ってあります。
すごいね。街をあげてのお祭りだよ、こりゃ☆。

ご飯を注文しようとして気が付いた。
「これ、ビュッフェだ」
というわけで、キャシーと理香とでご飯を食べることにしました。
しかもビールとかは飲み放題。
ジャックダニエルは別料金でしたが。
っていうか、ここまできて、サントリーさんに貢献している理香って・・・。
（理香はサントリーの洋酒部門のキャンギャルをやっていて、
ポスターとかにもなっています。）
あでもよく考えたら日本の輸入じゃないからサントリーは関係ないのか。

「ホンダでタダ飯食べていいのかなあ・・・。」と言うキャシーに、
「大丈夫！だって理香もキャシーも無限のレースクイーン（アルゴ）やってたじゃん！」
という訳のわかんない理論で応戦する理香。

っていうか、お金払って普通のレストランに入れるモノなら入ってたよ！
でもホントに食べれそうなところがないんだもの・・・。
どうしていいんだかわかんないよ。
とりあえずうちらおなかすいてるし、まあ現地の人々の好意として、
一回ぐらいご飯食べさせて貰ってもばちはあたんないよね。

結果論としては、良い経験が出来ました。
みんな現地人。こういう雰囲気で食事したかったんだよね。
気軽に声をかけてきてくれるし。
まあ、腕とか足とか触ってくるのには参ったけれど、
すっかり一気させられてまた新しいジャックダニエルごちそうになったり。
携帯なんて持ってないから携帯も聞かれないし、
すっごい気が楽。

っていうか、あまりにもモテモテ？
人生で一番ぐらいにもてた気がする☆。