小さな失恋

「いつも元気だね」って言われた。
満面の笑みで「はいっ！」と答えながら、
なぜだか心の奥が、ちくり、痛かった。

いつも元気に見られたかった。
落ち込んでいるあたしなんか見せたくなかった。
暗い部分なんて知られたくなかった。

・・・でも気づいて欲しかったんだ。

ものすごーく明るく振る舞っている自分と、
その奥にある、とっても暗い自分。

貴方なら、きっと
気づいてくれると思っていたんだけれどなあ・・・。

何が悲しくさせるんだろう。

素直に振る舞えなかった自分なのかな。
それとも気づかれない寂しさなのかな。
意外と洞察力のない貴方に幻滅したのかな。

でも、きっと明日からは、
もう何にも考えないで、にっこりと笑えそう。

・・・あたしの小さな失恋。